2016年03月10日

危険な「先制攻撃」応酬

史上最大規模の米韓合同軍事演習が始まった。北朝鮮は即座に国防委員会の声明を出して、「全面的に対応するため総攻勢に進入する」と、例年以上に猛反発している。

北朝鮮が素早い反応を示すのは、演習に昨年よりも2倍も多い1万5千人の米軍と同じく1.5倍の韓国軍29万人が動員され、原子力空母や原子力潜水艦、B-2ステルス爆撃機、F-22ステルス戦闘機など最先端の戦略兵器が大挙展開されるからだけではない。「5015」というコードネームの作戦計画に基づいて北朝鮮の核・ミサイル基地への攻撃に加え、首都平壌の攻略と金正恩第一書記ら最高司令部の除去に向けた上陸作戦も含む全面戦争をも想定した攻撃的な訓練が実施されるからだ。

「5015作戦計画」には具体的には▲Defence(防御)、Detect(探知)、Disurupt(かく乱)、Destory(破壊)の「4D作戦」の遂行▲西海5島や特定地域に対する北朝鮮の挑発の際の米韓連合軍の強力な対応(挑発の度合いによっては、一気に武力統一する)の他に▲北朝鮮に核兵器使用の兆候が見られた場合、先制攻撃だけでなく、「斬首作戦」も遂行し、核兵器承認権者(金正恩第一書記)を除去し、核兵器の使用を防ぐ――ことなどが盛り込まれる。また、作戦計画には北朝鮮から核・ミサイル発射の兆候が見られた場合、30分以内に先制攻撃するという韓国軍の「キルチェーン」の概念も反映されている。



Posted by lovecansay at 17:38